スポンサード リンク

2009年01月12日

生理痛〜卵巣腫瘍

器質性月経困難症のおもな原因は、@子宮内膜症、A子宮腺筋症、B子宮筋腫の3つです。器質性の生理痛は、子宮を中心に発生する痛みですので、子宮の不具合を大方その原因としています。

ただ卵巣を原因とするケースもあります。卵巣腫瘍が代表的なケースです。

卵巣は実は腫瘍ができやすい構造を持っています。排卵するごとに、卵巣表面が傷つき修復が繰り返されるためです。

卵巣腫瘍は、@中身が液体の嚢胞性腫瘍(卵巣嚢腫)と、Aこぶのように硬い充実性腫瘍とに分けられます。嚢胞性腫瘍が9割を占め、ほとんどが良性です。(悪性の場合もまれにあります。)

腫瘍がまだ小さいときは、自覚症状はありません。握りこぶし大になると、下腹部痛や生理痛をともなうことがあります。

またすなわち急な運動などで卵巣腫瘍が根元からねじれると(茎捻転)、激しい下腹部痛、吐き気、ショック症状などが起こることがあります。ねじれたことで、卵巣に血液がいかなくなり、卵巣の破裂、卵巣腫瘍の壊死などを引き起こします。大変危険な状態です。

茎捻転は非常に危険なので、卵巣腫瘍は小さいうちは経過観察しますが、大きくなったら切除するケースが多いと思われます。

「女性の<からだと心>安心医学 ウィメンズ・メディカ」(井口登美子・東京女子医科大学名誉教授ほか監修、小学館、2003年)の90ページに下記の記述があります。

「卵巣嚢腫のために大きくなった卵巣は、なんらかのきっかけで、卵巣が根元からくるりとねじれてしまうことがあります。これが茎捻転です。
茎捻転が起こると、卵巣の根元がねじれるために、卵巣にうっ血が起こり、はげしい下腹部痛や嘔吐、吐き気がして、ときには意識不明などのショック症状を起こすこともあります。こんな症状が現れたときには、ただちに救急車を呼んでください。時間がたつと、卵巣へ血液が流れなくなり、その部分から腐って(壊死)しまいます。
茎捻転を起こしたら、腫瘍の種類や大きさにかかわらず、緊急手術を行います。多くは、茎捻転を起こした卵巣を全適することになります。
卵巣嚢腫が4〜5cmを超えると茎捻転を起こしやすくなります。嚢腫の大きさによっては、手術を検討したほうがよい場合もあります。」

茎捻転を起こしたらアウトですので、その前に卵巣嚢腫への適切な治療を推奨します。

※参考資料:「レディースクリニック 月経痛と月経困難症」、安達知子著、主婦の友社、2004
posted by 生理痛 at 00:00| Comment(0) | 生理痛〜器質性月経困難症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月11日

生理痛〜子宮内膜増殖症

子宮内膜増殖症とは、毎月の受精卵のために作られる子宮内膜が度を超して厚みをもって作られるような状態を言います。

ご存知の通り、エストロゲン(卵胞ホルモン)は、子宮内膜を増殖するよう働きます。子宮内膜細胞がこのエストロゲンに対し強すぎる感度を持つと、過度に増殖します。そして子宮内膜も過度に厚みを増してしまいます。これが子宮内膜増殖症です。

この結果、月経血の量が増え、月経血にレバー状のもの(内膜組織)が異常に多く混じってきたりします(過多月経)。そして生理痛および生理痛の悪化がおきやすくなります。

このようにエストロゲンは無くてはならないホルモンですが、そのバランスを崩すと子宮内膜増殖症を発生し、生理痛の悪化につながります。

治療は主にホルモン投与治療と手術治療があります。必要な検査結果から適切な治療を受ける事が大切です。
posted by 生理痛 at 00:00| Comment(0) | 生理痛〜器質性月経困難症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月10日

生理痛〜子宮筋腫

生理痛の原因のひとつに、近年増加傾向にある子宮筋腫があります。30歳代中盤から多くなるといわれているのが、子宮筋腫による生理痛です。

子宮筋腫は一般的に良性の腫瘍で、命の別状はないと言われています。また自覚症状もないこともあります。

しかしながら生理痛が強くなることもあります。子宮筋層で大きくなる「筋層内筋腫」、子宮の内側にできる「粘膜下筋腫」が、生理痛を引き起こす場合があります。
 
womb_20090123.JPG
  
生理痛は筋層内筋腫のほうが粘膜下筋腫より早くあらわれる傾向があります。これは筋層内筋腫が子宮の筋肉組織のど真ん中で大きく成長するからのようです。子宮自体にダイレクトに影響をあたえるためだと思います。これに対し、粘膜下筋腫は子宮の中の空洞(内腔)に向かって成長するので、子宮そのものに最初、直接影響を与えません。

ただし粘膜下筋腫でも茎を伸ばすタイプは、子宮口から飛び出すケースもあり(筋腫分娩)、大きな激痛と大量の不正出血をともないます。子宮口から筋腫が飛び出ているのですから、大変な激痛がおきます。

また筋層内筋腫、粘膜下筋腫ともに「過多月経」を伴うことが多くなります。筋腫があると、子宮への血流が増え、子宮内膜の表面積が広がります。生理時に剥がれる子宮内膜の量が増えます。よって過多月経が起こりやすくなります。過多月経とはすなわち、大量の月経血を子宮より押し出すことです。当然、子宮の収縮も強くなります。どうしても子宮等に無理がかかり、生理痛になりやすくなります。

子宮筋腫は何種類ものケースが同時に発生していることもあります。月経周期によって子宮内膜が異常に厚くなりやすく、骨盤内のうっ血傾向をともないます。さらに子宮筋腫で子宮が大きくなり、子宮の周囲の組織・臓器への圧迫が発生しやすくなります。そうなると生理痛に腰痛も伴うという状態になります。

子宮筋腫で厄介なのは、筋腫を手術で取っても再発する可能性があります。開腹手術あるいは内視鏡手術をしても、子宮を残せば子宮筋腫は再発する可能性があります。社団法人日本家族計画協会は子宮筋腫は再発に関して、次のように説明しています。
「とくに20代、30代で手術をした場合は、その後長くエストロゲンにさらされるので、筋腫が再発してまた大きくなる危険性があります。また、複数の筋腫があった人は、再発の危険性が高くなります。」
※Webサイト「ウーマンズヘルス」より抜粋
http://www.jfpa.info/wh/kanja_gaku/kinshu.html

子宮筋腫は悪性ではないケースがほとんどなので、命にかかわる病気ではありません。しかし生理痛などの不快な症状を発生させ、不妊など様々な悪影響をもたらします。ぜひ適切な治療を受けることをお勧めします。

※参考資料:
「レディースクリニック 月経痛と月経困難症」、安達知子著、主婦の友社、2004年、(添付の図も含む。)
「女性の<からだと心>安心医学 ウィメンズ・メディカ」、井口登美子ほか監修、小学館、2003年
「子宮筋腫の症状と原因〜妊娠後の治療方法〜」、s-comu.(エスコミュ)、スタイライフ株式会社、2009年、http://scomu.jp/sikyukinsyu/
posted by 生理痛 at 00:00| Comment(0) | 生理痛〜器質性月経困難症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月05日

生理痛〜子宮腺筋症

子宮腺筋症とは、子宮内膜組織が子宮の内側でなく、子宮の筋肉(子宮筋層)の中にもぐりこんでしまった状態です。病気進行により、子宮の壁が少しずつ厚く硬くなり、子宮自体も大きくなります。

子宮腺筋症は、卵胞ホルモンが子宮内膜組織の発生と増殖に関係しています。そのため思春期前や妊娠中および閉経後の女性にはほとんどみられません。生理のある女性に発生します。40歳前後で生理痛がはげしい場合、注意が必要です。

以前は子宮内膜症のひとつと考えられていました。しかし子宮内膜組織の発生部位がちがうため、子宮内膜症と区別するようになりました。ただし子宮内膜症と合併する場合も多く、治療法も大きな差はありません。

原因に関して、卵胞ホルモンとかかわりが深いと言われていますが、確たる原因は不明です。

はげしい生理痛と月経血の量の多さが特徴で、寝込んでしまうケースもあります。しかも生理のたびに症状がひどくなっていきます。

これは、子宮筋腺に入り込んだ子宮内膜組織が、月経周期にあわせ、増殖と剥離を繰り返すためです。剥離の際の出血が、筋層内部で繰り返されます。すると出血した部位がうっ血し、徐々に硬くなります。そして強い痛みを発生させます。

病気が進行すると、子宮壁が厚くなり、子宮自体も大きくなります。正常な子宮内膜の表面積も広がります。その結果、生理時の出血量が増え、レバー状のかたまりが出たり、貧血を起こしたりします。

診断・治療ですが、子宮腺筋症は子宮筋腫と似ているので、診断が難しい面があります。子宮腺筋症の場合、子宮筋腫に比べ、子宮自体が腫れて大きくなることが多いです。またMRIやCTでみたとき、こぶになっている部分が周囲の組織との境界線がはっきりしません。腫瘍マーカーが高くなる傾向もあります。ただ最終的な診断は、開腹手術での肉眼での確認になります。

基本的には子宮内膜症の治療と同じです。やはり根治するには子宮全摘出手術となります。ただし卵胞ホルモンが病気の進行と密接に関連しているため、各種ホルモン療法が有効です。また鎮痛剤などの対症療法も効果が期待できるなど、子宮内膜症の治療と重なる部分が多いと言えます。

     ***     ***     ***

子宮腺筋症において、出産への直接の影響はほとんどありません。根治を望むには子宮全摘出手術になりますが、症状の程度や年齢により、薬などで症状を緩和しながら乗り切ることは可能なケースも多いです。治療法に関して、本人の考えと周囲の状況、そして主治医とよく話し合うことが重要です。

※参考資料:「女性の<からだと心>安心医学 ウィメンズ・メディカ」、井口登美子ほか監修、小学館、2003
ラベル:生理痛
posted by 生理痛 at 00:00| Comment(2) | 生理痛〜器質性月経困難症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月04日

生理痛〜子宮内膜症

子宮の内部(内腔)をおおっているのが、子宮内膜組織ですが、それに非常に似た組織が、なんと子宮内部以外で発生してしまう病気です。20代から40代にかけて世代をまたがって発生し、最近とみに増加傾向にあります。

卵巣や卵管などに発生した子宮内膜に似た組織は、ホルモンの影響で、生理のたびに増殖し、はがれ落ちて出血します。ところが月経血とちがって、膣のような出口がないので、その場でたまってしまいます。

やがてそのたまった部分が周囲の臓器や組織と癒着を起こします。そして様々な症状を引き起こします。

初期は病巣も小さく、痛みなどの自覚症状もあまりありません。ところが生理のたびに病巣が少しずつ大きくなり、生理痛が徐々に強くなっていきます。

病気そのものは命にかかわるものではありません。しかし進行すれば、子宮や卵巣をとる手術も必要になるケースもあります。

原因ですが、残念ながら明確な原因は不明ですが、下記のような状況が何らかの因果関係があると言われています。(仮説)

・月経血が卵管へ逆流し、子宮以外の部位に飛び火している。
・女性の妊娠および出産回数は減少傾向にあり、昔に比べ生理の回数が増加している。生理の増加は女性の体に少なからず負担をかけている。
・ダイオキシン等の環境ホルモンにより体内のホルモンバランスが不適切な影響を受けている。

症状ですが、強い月経痛があります。痛みのため何もできず、寝込んでしまうケースも多いようです。また子宮外の子宮内膜組織は、徐々に増殖を繰り返すため、生理を重ねるほど痛みが増します。

痛みの主な原因は、生理のときに子宮を収縮される物質「プロスタグランディン」です。子宮内膜症の場合、子宮外の子宮内膜組織でもプロスタグランディンが分泌されます。生理の際、子宮の収縮が強くなり、痛みも激しくなります。

また子宮が収縮する際、子宮の周りの臓器が引っ張られ、痛みが増します。
o( ̄^ ̄)oぐっ

さらにその子宮外の子宮内膜組織がはがれ落ちて傷ができると、まわりの臓器・組織と癒着がおきます。癒着がおきると、臓器・組織がひきつられ、ねじられ、大変痛くなります。(>_<。。)

診断・治療に関してです。子宮内膜症は診断が難しい病気です。月経困難症とだけ診断され、適切な治療が行われなかったり、逆に生理痛が激しいだけで、子宮内膜症と診断され、不要な治療をされるケースもあります。

自覚症状、年齢、内心所見などから総合的に判断し、必要に応じ、超音波検査、血液検査、MRIなどの検査を行います。どの検査を行うかは、病気の状態、病院の設備、患者の意向などに左右されます。

治療は薬物治療と手術に大きく分かれます。

・薬物のよる主な治療
@ 鎮痛剤…生理痛を一時的に緩和する対症療法です。ただし症状によっては効かないこともあります。
A 漢方薬…血液のめぐりを改善することで、症状を緩和します。ただし症状によっては効かないこともあります。
B ホルモン療法…低用量ピル、GnRHアゴニスト、ダナゾールがあります。
3-1. 低用量ピル…ピルを服用し、排卵を止め、症状を軽減します。ただし現在のところ、保険がききません。また排卵抑制なので、妊娠したい人には不向きです。
3-2. GnRHアゴニスト…女性ホルモンの分泌を抑え、一時的に閉経状態にします。子宮内膜症の進行を止めます。ただし頭痛、肩こりなどの更年期の症状がみられたり、骨粗しょう症のリスクが高まります。よって投薬は半年以内となっています。
3-3. ダナゾール…男性ホルモン(ステロイド剤)で女性ホルモンを抑え、偽閉経状態を作ります。改善効果は高いのですが、体重増加等の他、声が太くなる、毛が濃くなるといった男性化がおきます。

・手術…薬物療法が効かなかったり、症状が比較的重い場合、手術となります。保存手術と準根治手術、根治手術があります。
@保存手術…病巣部を凝固したり、蒸気で散らしたり、癒着をはがしたりします。症状が改善され、妊娠しやすくなる場合もあります。ただ再発の可能性があります。
A準根治手術…卵巣を残し、子宮を全摘出します。症状はなくなり、妊娠の可能性も残ります。ただし再発の可能性もあります。
B根治手術…子宮、卵巣、卵管などをすべて摘出します。病巣そのものを取り除きます。症状はなくなり、再発の心配もありません。ただし妊娠はできなくなります。のぼせやほてり等の更年期症状が出る可能性があります。

     ***     ***     ***

子宮内膜症は通常、命にかかわる病気ではありません。しかし生理のたびに非常につらい症状に悩まされ続けます。ご自分のライフスタイル等を考慮し、家族など周りの方々の理解を得て、適切な医療機関に受診され、症状の改善をはかることをお勧めいたします。

※参考資料:「女性の<からだと心>安心医学 ウィメンズ・メディカ」、井口登美子ほか監修、小学館、2003
ラベル:生理痛
posted by 生理痛 at 00:00| Comment(0) | 生理痛〜器質性月経困難症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月03日

生理痛〜精神的・肉体的ストレス説

機能性の月経困難症には、精神的・肉体的ストレスによる心因的なケースもあります。

痛みを強く感じる人や弱く感じる人もいるように、生理痛の痛みも個人差が大きいといえます。また同じ人でも生理時の精神状態で感じ方が違ってきます。

また生理痛の感じ方には、生理に対するイメージも影響します。生理を汚いもの、わずらわしいもの、痛いもの等とマイナスにとらえると、痛みを余計大きく感じやすくなります。

とくに若い女性の場合、母親をはじめとする周囲の人の影響を受ける場合があります。母親が生理・生理痛に対しネガティブな意見を持っていると、やはり生理に対し悪いイメージをもち、ひいては生理痛がひどくなる傾向にあります。

このように心理的な要因で、生理時に痛みを伴うことがあります。

※参考資料:「レディースクリニック 月経痛と月経困難症」、安達知子著、2004
ラベル:生理痛
posted by 生理痛 at 00:00| Comment(0) | 生理痛〜機能性月経困難症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月02日

生理痛〜子宮頸部が細い説

機能性の生理痛の場合、プロスタグランディンの過剰分泌と並んで指摘される原因に、子宮頸部(子宮の出入り口)が細いことがあげられます。

初潮から間もない若年層ですと、生理痛の原因に子宮頸部が細いケースが多いと言われています。すなわち子宮が未成熟で子宮頸部が狭いために、月経血をむりに押し出そうとして子宮がより大きく収縮するために痛くなる、というものです。また出産経験のない女性の場合も、若年層と同じく生理時にスムーズに月経血を出せないケースもがあります。

子宮の中でムクムクと厚くなった内膜を押し出すわけですから、子宮の出口が細いと、かなりの痛みを伴います。

ただし、これは基本的に病気ではありません。多くの場合は身体の成長にしたがって改善されますし、出産経験によって子宮頸部も広がり改善される場合もあります。よく子供を産めば生理痛が治るよ、というのはそのようなケースを言い表しています。
ラベル:生理痛
posted by 生理痛 at 00:00| Comment(0) | 生理痛〜機能性月経困難症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。