スポンサード リンク

2009年01月04日

生理痛〜子宮内膜症

子宮の内部(内腔)をおおっているのが、子宮内膜組織ですが、それに非常に似た組織が、なんと子宮内部以外で発生してしまう病気です。20代から40代にかけて世代をまたがって発生し、最近とみに増加傾向にあります。

卵巣や卵管などに発生した子宮内膜に似た組織は、ホルモンの影響で、生理のたびに増殖し、はがれ落ちて出血します。ところが月経血とちがって、膣のような出口がないので、その場でたまってしまいます。

やがてそのたまった部分が周囲の臓器や組織と癒着を起こします。そして様々な症状を引き起こします。

初期は病巣も小さく、痛みなどの自覚症状もあまりありません。ところが生理のたびに病巣が少しずつ大きくなり、生理痛が徐々に強くなっていきます。

病気そのものは命にかかわるものではありません。しかし進行すれば、子宮や卵巣をとる手術も必要になるケースもあります。

原因ですが、残念ながら明確な原因は不明ですが、下記のような状況が何らかの因果関係があると言われています。(仮説)

・月経血が卵管へ逆流し、子宮以外の部位に飛び火している。
・女性の妊娠および出産回数は減少傾向にあり、昔に比べ生理の回数が増加している。生理の増加は女性の体に少なからず負担をかけている。
・ダイオキシン等の環境ホルモンにより体内のホルモンバランスが不適切な影響を受けている。

症状ですが、強い月経痛があります。痛みのため何もできず、寝込んでしまうケースも多いようです。また子宮外の子宮内膜組織は、徐々に増殖を繰り返すため、生理を重ねるほど痛みが増します。

痛みの主な原因は、生理のときに子宮を収縮される物質「プロスタグランディン」です。子宮内膜症の場合、子宮外の子宮内膜組織でもプロスタグランディンが分泌されます。生理の際、子宮の収縮が強くなり、痛みも激しくなります。

また子宮が収縮する際、子宮の周りの臓器が引っ張られ、痛みが増します。
o( ̄^ ̄)oぐっ

さらにその子宮外の子宮内膜組織がはがれ落ちて傷ができると、まわりの臓器・組織と癒着がおきます。癒着がおきると、臓器・組織がひきつられ、ねじられ、大変痛くなります。(>_<。。)

診断・治療に関してです。子宮内膜症は診断が難しい病気です。月経困難症とだけ診断され、適切な治療が行われなかったり、逆に生理痛が激しいだけで、子宮内膜症と診断され、不要な治療をされるケースもあります。

自覚症状、年齢、内心所見などから総合的に判断し、必要に応じ、超音波検査、血液検査、MRIなどの検査を行います。どの検査を行うかは、病気の状態、病院の設備、患者の意向などに左右されます。

治療は薬物治療と手術に大きく分かれます。

・薬物のよる主な治療
@ 鎮痛剤…生理痛を一時的に緩和する対症療法です。ただし症状によっては効かないこともあります。
A 漢方薬…血液のめぐりを改善することで、症状を緩和します。ただし症状によっては効かないこともあります。
B ホルモン療法…低用量ピル、GnRHアゴニスト、ダナゾールがあります。
3-1. 低用量ピル…ピルを服用し、排卵を止め、症状を軽減します。ただし現在のところ、保険がききません。また排卵抑制なので、妊娠したい人には不向きです。
3-2. GnRHアゴニスト…女性ホルモンの分泌を抑え、一時的に閉経状態にします。子宮内膜症の進行を止めます。ただし頭痛、肩こりなどの更年期の症状がみられたり、骨粗しょう症のリスクが高まります。よって投薬は半年以内となっています。
3-3. ダナゾール…男性ホルモン(ステロイド剤)で女性ホルモンを抑え、偽閉経状態を作ります。改善効果は高いのですが、体重増加等の他、声が太くなる、毛が濃くなるといった男性化がおきます。

・手術…薬物療法が効かなかったり、症状が比較的重い場合、手術となります。保存手術と準根治手術、根治手術があります。
@保存手術…病巣部を凝固したり、蒸気で散らしたり、癒着をはがしたりします。症状が改善され、妊娠しやすくなる場合もあります。ただ再発の可能性があります。
A準根治手術…卵巣を残し、子宮を全摘出します。症状はなくなり、妊娠の可能性も残ります。ただし再発の可能性もあります。
B根治手術…子宮、卵巣、卵管などをすべて摘出します。病巣そのものを取り除きます。症状はなくなり、再発の心配もありません。ただし妊娠はできなくなります。のぼせやほてり等の更年期症状が出る可能性があります。

     ***     ***     ***

子宮内膜症は通常、命にかかわる病気ではありません。しかし生理のたびに非常につらい症状に悩まされ続けます。ご自分のライフスタイル等を考慮し、家族など周りの方々の理解を得て、適切な医療機関に受診され、症状の改善をはかることをお勧めいたします。

※参考資料:「女性の<からだと心>安心医学 ウィメンズ・メディカ」、井口登美子ほか監修、小学館、2003
タグ:生理痛
posted by 生理痛 at 00:00| Comment(0) | 生理痛〜器質性月経困難症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。